ゴルフ場送風機をLoRa無線で遠隔操作。「グリーンキープファン」による芝管理の効率化

寒地型芝（ベントグラス）を高温多湿から守るため、夏季における「グリーンキープファン」の稼働機会が増加しています。しかし、広大なコースに点在する送風機の管理には限界があります。

「急な雨ですぐ止めたいが、全ホール回るのは間に合わない」「動いているはずが止まっていた」といった現場の課題に対し、FieldMagicはLoRa無線を活用し、広域に点在する設備を「中央で一括管理」することで、効率的な芝管理を実現します。

遠隔操作による運用の効率化

雨天時は自然冷却効果があるため停止し、電力消費と漏電リスクを抑えます。逆に雨が止んで日が差すと、地表の温度と湿度が急上昇し、芝の病害リスク（蒸れ）が高まります。

遠隔操作であれば、天候の変化に合わせて即座に全台を稼働させ、熱と湿気を逃がすことができます。現地のタイマーに任せていては難しい切り替えも、手元の操作で行えます。

広大なコースに点在するファンを、管理棟からPCやタブレットで一括操作できます。季節ごとにタイムスイッチの設定を変更するために、スタッフがカートで全ホールを巡回する必要がなくなり、移動にかかる時間と労力を大幅に削減できます。

ブレーカー落ちなどの停止トラブル発生時に、登録メールアドレスへ通知が届きます。画面を常時監視しなくとも「動いているはずが止まっていた」という異常に気づけるため、ダウンタイムを最小限に抑えられます。

広大なゴルフ場において、有線ケーブルの敷設はコストや工期の観点で現実的ではありません。本システムでは、長距離通信に適した920MHz帯の「LoRa無線」を採用しています。

本構成では次のような効果が期待できます。

点在する設備へ移動して操作する時間を削減し、本来のコースメンテナンス業務へ充てることができます。

雨上がりの急激な温湿度上昇に対し、即座に送風をおこなうことで、蒸れや病害のリスクを低減します。

雨天時のこまめな停止やトラブルの早期発見により、不要な電力消費を抑制します。また、長時間稼働を減らすことで機器の消耗リスク低減にもつながります。

FieldMagic（フィールドマジック）の製品詳細は以下よりご覧ください。

10km圏内の設備を無線で遠隔制御 – FieldMagic（フィールドマジック）

PLCや上位PC不要で設備を遠隔から操作・スケジュール設定。LoRa無線の遠隔設備制御システムFieldMagic（フィールドマジック）