BH株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:澤 規仁)のIoTによるスマート緑地管理システム「AirRain Eco」は、2025年度の「グッドデザイン賞」を受賞しました。

受賞対象の製品について
AirRain Ecoは緑地管理をデジタル化したIoT緑地管理システムです。大規模複合施設など、特に都心部における緑地管理に導入効果があり、広域に点在するセンサで緑地状態を数値化し、スマートフォンやデジタルサイネージで可視化。緑地管理業務の自動化に加え、施主/設計者/入居者など施設関係者の緑地維持に対する意識を高め、持続可能な管理を促進します。

グッドデザイン賞 審査委員による評価コメント(公開コメントより)
「エアレイン エコ」は、緑地管理をデジタル化したIoT緑地管理システムである。都心の緑地管理の課題に正面から応えた点が評価された。土壌センサと流量センサを組み合わせ、必要な水量のみを自動供給することで、従来のスケジュール潅水(タイマーなどを利用して、あらかじめ設定した曜日や時間に自動で植物に水を与えること)に伴う過剰な水消費を防ぎ、節水と植栽品質の向上を同時に実現した。また、潅水設備の無線化により分散緑地への導入コストを抑えつつ、スマートフォンやデジタルサイネージを介した情報共有が、管理者だけでなく施主や入居者も巻き込んだ合意形成を促進している点も新しい。緑地維持を裏方業務から施設価値を高める「見える資産」へと転換するデザインは、持続可能な都市環境づくりに資する優れた試みである。
グッドデザイン賞ウェブサイトでの紹介ページ
https://www.g-mark.org/gallery/winners/29055
開発の背景
都心緑地における造園業務は、温暖化、人手不足、設備の老朽化などにより年々過酷さを増しており、将来の品質維持のためには労務負担の軽減が急務となっています。
また、都心では広域に点在する緑地が増えていますが、配線工事のコストが課題となり、自動潅水設備が見送られるケースも少なくありません。加えて、現状では適切な潅水量が把握されず、多くの施設で過剰な水やりが常態化しているという問題もあります。
これらの課題を解決し、効率的で持続可能な緑地管理を実現するため、新たな製品の企画・開発が求められていました。
製品化にあたり
本製品は、土壌センサを活用した自動潅水により、緑地の品質向上と節水、そして労務負担の軽減を実現したものです。従来はスケジュールに沿って潅水が行われていたため、雨天時でも無駄な潅水が発生していました。そこで、地中の含水率を常時モニタリングし、必要な水量のみを供給する仕組みを開発しました。
加えて、流量センサの導入により潅水量の把握と節水効果の可視化が可能となりました。IoT技術を活かした遠隔管理により、多拠点の緑地を少人数でも効率的に運用可能にする仕組みを整えています。
設置面では、都心の限られた土地に点在する緑地に対応するため、潅水設備の無線化とセンサの電池駆動等により、配線工事を減らし施工の負担軽減を可能にしました。
さらに、デジタルサイネージやスマートフォンを通じて緑地の状況を関係者間で共有することで、維持管理への理解を深め、スムーズな合意形成を支援し、持続可能な緑地のための新しい管理モデルを提案しています。
製品概要




「AirRain Eco」の詳細については、下記の製品ページをご覧ください。
製品ページ:https://buildinghuman.com/products/airrain-eco/
なお、受賞した製品は、東京ミッドタウンで開催される「GOOD DESIGN EXHIBITION 2025」で展示されます。
「2025年度グッドデザイン賞受賞展」開催概要
会期:11月1日(土)~11月5日(水)
時間:11:00~19:00 ※11月1日は13:00開場、11月5日は18:00閉場
場所:東京ミッドタウン館内各所